ブラジャーの歴史はファッションの歴史と共に

下着とはファッションの発展とともに改革されてきたものです。

コルセットから女性を解放したのはシャネル。

1920年代に女性の社会への進出と、働くということこそ豊かなことであるという思想の時代に、「ギャルソンヌ」という女性像とファッションを創りだしました。

そしてシャネルは、それまでコルセットにより、がんじがらめで生きてきた女性に、ストレートでスレンダーなワンピースを着せました。1920_chanelsuit.jpg

その時に同時に下着に大変革が起こりました。コルセットを脱ぎ、ギャルソンヌたちはとても平面なノンワイヤーブラジャーを着けていたのです。立体的なバストよりも平たいバストが女性像とファッションにマッチしていたわけですね。PastedGraphic-2.jpg

その後ディオールのニュールックが世の女性を魅了した1940〜1950年頃

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女性のバストはロケットのように尖っていました!あら?ハイネックセーターも流行っていたようですね。よく見てください。本当に尖った円錐。事実マドンナのあのゴルチエのお衣装の如く、グルグルブラだったのです。

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昨年惜しくもお亡くなりになった、現代のシャネルをクリエイションした、巨匠カールラガーフェルド氏は、「シャネルは胸の大きな女性は似合わない」とおっしゃられていたようです。p071ds0t.jpg

彼のミューズは確かに、1980年にシャネルのアイコンとして一世を風靡したイネスしかり、スレンダーで薄い体型の女性が多いです。(スーパーモデル時代のバービーの体現とも言われたグラマーなクロウディアシファーを除いては)

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そういういえば「わたしは、もしシャネルが現代に生きていたらこうするだろうというクリエイションをしているだけ」ともおっしゃっていたカール氏。ギャルソンヌな体型のシャネルが創り出した女性像を踏襲したクリエイションをされてきていたということでしょうか。

さて現代は多様性という価値観の元、ファッションも様々なスタイルとニーズがあります。ということは、そのファッションに応じたスタイルのバストメイク(ブラジャー)があっていいのだと思います。立体にメイクしないブラジャー、谷間のブラジャー、釣鐘型のブラジャー、etc….

でも美容目線で考えたときはまた違う基準も付加されます。下垂させない、無理のないバスト環境、跡がつかないetc….

あなたは何基準でブラジャーを選んでいますか?そして使い分けていますか?

わたしは、ギャルソンヌ時代の平面なブラジャー、ノンワイヤーのブラジャーは、ファッション目線でも美容目線でも、現代女性の日常生活にはおすすめしません。日常生活にはやはりワイヤーブラジャーが適しています。

そしてワイヤーブラジャーにもカップのかたちやバストメイクの種類がいろいろとあります。市場では主に6種類のカップが提案されています。これはやはりファッションによって使い分けるものなのです。

次回この6つのカップとバストメイク、その使い分けのことをお話ししたいと思います。