乳腺外科のドクターに情報共有

BRALABOのバストデザインツインセットの、オーダーメイドシリコンパッドとブラジャーによる再建は、乳房再建手術を選べない方にご提案する、合理的なソリューションです。

温存、全摘への対応はもちろん、シリコンパッドに個々の特別なデザインを施すことで、デコルテの窪みは元より、リンパ郭清による脇の下の窪みも見えなくします。ハルステッドの方にも問題なく対応できます。リンパ浮腫を抱える方も、身体への負担も不安もないと、心地良く使用しておられる、適応範囲の広い満足度の高いソリューションです。

しかし、今までのフィッティングを通して、希望を最高に叶えて差し上げることができなかった、不可能と判断し作製をお断りせざる得なかった方がおります。

その例を、是非、乳腺外科の先生に共有していただけましたら、少し進んだ未来、良い未来が開けると思いますので、ここに記載させていただきます。弊社商品に限らず、ブラジャーを装着する上で、すべての乳がん手術をされた女性に関わることですのでご一読いただけましたら幸いです。

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1.乳房組織切除のあとの癒着の由来で、脂肪が本来の位置から移動した結果、アンダーより下に脂肪があったり、正面から見た身体の幅より外に脂肪があったり、溝落ち部分に脂肪があったりするケースが見られます。脂肪が本来の位置から移動すると最適なシリコンパッドの作製と最適な装着が叶わなくなります。

またブラジャーカップの範囲を越えたところに移動した脂肪があると、適応外になってしまいます。温存の場合は脂肪が多く残るため癒着箇所によって、このケースが起きやすいようです。

2.もうひとつ決定的にお役に立てなくなるケースが、寝た状態で手術をすること由来なのでしょうか?寝て脇の下に移動したような脂肪が、リンパ郭清後の癒着により脇の下にぽってりとさがってとどまったケースです。シリコンパッドをつくってもブラジャーの脇が当たり、装着が不可能となります。また装着してもご本人が満足するような外観を表現することができなくなります。

3.ボリュームのあるお身体の方でノンワイヤーブラを装着してこられた方は、バストと背中が続いています。こういう方は、乳房を切除して切開口が癒着すると如実に脇に脂肪が移動しています。癒着をしているので、癒着から先に脂肪はうごかないので、ワイヤーブラジャーを着けることは不可能になります。

ご本人に上半身をかがめていただくと、脇の脂肪が房に移動し、本来は乳房の組織であることがわかります。この範囲を乳房として切除された方は、脂肪が多く残っていなく、よって脇に移動していることはなくなります。

4.正面の切開は胸元の開いた服に対応できないということからか、乳房の脇、乳房下溝線に切開のあるケースは、たとえノンワイヤーでもゴムが当たり苦痛となり、装着が不可能となる場合があります。

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5.なるべく変形のない温存にこだわり、そのためデコルテの脂肪を下へ移動させたケースを見ます。やはり癒着部分には変化が起こるので動かなくブラジャーに左右対称に納めることができなくなることがあります。それでデコルテに窪みを負うということは負担の方が大きくなったと当事者の意見です。

6.同じような理由で乳房下溝線から下あたりの脂肪を上に移動させたケースも見ます。ブラジャーとはワイヤーを乳房にひっかけて着けることでズレない装着を実現しているものなので、乳房の下=BD領域を切除する方は、乳房下溝線がなくなりフラットになるので、ひっかかりがなくなり、ブラジャーはズレます。ですので、下あたりの脂肪を上に移動させても有利な現象は起きなく、負担の方が大きくなったと当事者の意見です。

7.ブラジャーを身体にフィットさせる必須ポイントのひとつとして、ブラジャーの前中心が、溝落ちにピッタッと着いている。というのがあります。最近は再建手術の際に溝落ち部分の脂肪吸引をされて、フィット感を不利にしているケースがあります。乳房切除の際にも溝落ちの脂肪に変化がないことが不利を生みません。

 

その他ご質問があればこちらからどうぞ。またご要望があればご説明に伺わせていただきます。ブラジャーのプロダクトデザインをする立場からの知見が、同病の仲間にお役立てれば幸甚です。